令和8年度市政運営の方針について
令和8年度の市政運営について
令和8年度の市政運営について、私の所信の一端を述べさせていただきます。
今、世界は大きな転換期を迎えております。国際社会では、「力による現状変更」を試みる動きや、自国の利益を最優先する、いわゆる「自国第一主義」の広がりによって、国際秩序の不安定化と分断が進んでおります。
こうした情勢は、エネルギーや食料価格の変動、物流や為替の不安定化を通じて、世界経済に影響を及ぼし、地方都市の暮らしや産業にも直接的な影響を与えております。
また、国内に目を向けると、物価上昇や人手不足といった構造的な課題に加え、急速な少子高齢化と人口減少が進行し、地方自治体には「持続可能な行政運営」がこれまで以上に求められる状況となっております。
このような中、去る2月8日に執行された「衆議院議員総選挙」において、現政権が国民の信任を得て、引き続き政権運営を担うこととなりました。国においては、物価高対策、子育て支援、地方創生、防災・減災などの重要政策について、切れ目なく取り組む姿勢が示されております。
本市においても、こうした国の動きを的確に捉えながら、市民の暮らしに直結する施策として具体化していくことが重要となります。国の制度や財源を最大限に活用しつつも、単に受け身となるのではなく、本市の実情に即した形で主体的に生かしていかなければならないと考えております。
令和8年度も引き続き、第六次筑後市総合計画後期基本計画に掲げる4つの「重点分野」を柱として、施策の優先順位を明確にしながら、市民生活の安定と将来への投資を両立させるべく取り組んでまいります。
それでは、重点分野における令和8年度の主な施策につきまして、私の考えを申し上げたいと思います。

(第六次筑後市総合計画 後期基本計画)
1.人口減少・少子高齢化への対応
まず、「切れ目ない支援による子育て不安の軽減」につきましては、引き続き、母子手帳の交付や乳児家庭への全戸訪問、乳幼児健診などを通じて、子育て家庭との顔の見える関係づくりを大事にしながら、妊娠期から子育て期までの切れ目ないサービスの提供に取り組んでまいります。
併せて、今年度策定いたしました「筑後市こども計画」の基本理念である「すべてのこどもがありのままの自分を大切にして生きていけるまち ちくご」を目指して、様々なこども施策を総合的・計画的に推進してまいります。
次に、「生きがいづくりと介護予防の推進」につきましては、要介護状態を予防するための早期からの自主的な健康づくり、社会参加の意識づくりに引き続き取り組んでまいります。
特に、地域デイサービスをはじめとする「通いの場」への支援に継続して取り組むとともに、その介護予防効果について広く周知してまいります。
次に、「教育環境の充実」につきましては、「確かな学力の向上」「豊かな心の育成」「健やかな体の育成」を柱に、変化の大きい社会を「生きぬく力」を育む教育活動の推進を方針として、引き続き取組を進めてまいります。
学校給食につきましては、保護者負担の軽減を図るため、国の施策を活用し、小学校における給食費無償化を実現してまいります。
また、学校施設の老朽化対策につきましては、「筑後市学校施設長寿命化計画」に基づく施設の更新や改修を計画的に実施し、引き続き、安全安心で快適な教育環境の整備に取り組んでまいります。
2.防災・減災対策の強化
まず、「計画的な土地利用と市街地整備の充実」につきましては、引き続き「筑後市立地適正化計画」の見直しに取り組むとともに、前津地区の用途地域見直しに向け、都市計画法に基づく変更手続を進めてまいります。
また、中心拠点であるJR羽犬塚駅周辺地区については、頻発化・激甚化する水災害への対応のほか、都市のスポンジ化対策、居心地がよく歩きたくなるまちなかの形成を図るため、地域住民や関係機関などと連携し、「都市再生整備計画」を進めてまいります。
次に、「河川・水路の整備推進と維持管理」につきましては、市民の生命と財産を守ることを最優先に、河川・水路の改修など、浸水対策に効果的な機能を整備してまいります。
特に、緊急自然災害防止対策事業を活用した水路・水門等の整備を計画的に進めてまいります。
併せて、緊急浚渫推進事業等を活用した河川・水路の機能回復や、大雨予測時の先行排水など、ハードとソフトが一体となった総合的かつ多層的な流域治水対策を、国や県、地域住民などと連携しながら推進してまいります。
次に、「地域防災力の向上」につきましては、避難行動要支援者の個別避難計画の作成や自主防災組織等の活動支援に引き続き取り組んでまいります。
また、総合防災訓練の実施を通して、関係機関との連携を深め、災害から市民の生命・財産を守るための取組を進めてまいります。
3.地域共生社会づくり
まず、「支え合いの意識と人づくり」につきましては、引き続き、社会福祉協議会、民生委員・児童委員協議会、各相談支援機関などと連携しながら、住民や地域の様々な社会資源がつながり、ともに支え合う地域づくりを進めてまいります。
次に、「地域コミュニティ活動の活性化」につきましては、地域の負担軽減策のひとつとして、広報紙の配布等を外部へ委託する方向で行政区長会と調整を進めてまいります。
また、引き続き行政区及び校区コミュニティ協議会、市民活動団体が相互に連携・協力しながら、多様化する地域課題に対応できるよう支援してまいります。
4.デジタル化・脱炭素社会の実現
まず、「行政のデジタル化の推進」につきましては、自治体情報システムの標準準拠システムへの移行スケジュールを見直し、本年12月の本稼働を目指して取り組んでまいります。
併せて、DX推進計画に基づき、市民サービスの向上と職員負担の軽減に向けた取組を引き続き推進してまいります。
次に、「脱炭素社会の促進」につきましては、これまで、公用車への電動自動車導入や公共施設への太陽光発電導入などの取組を進めてきたところです。これらを踏まえ、引き続き、太陽光発電のより効果的な導入や運用の在り方などについて検討を進めるとともに、省エネルギー化を一層推進してまいります。
併せて、省エネ診断の推進や、省エネ家電購入補助等の支援策を実施し、市民・事業者・行政が一体となった脱炭素社会の実現に向け、取り組んでまいります。
最後に、これらの重点分野と並んで、最重要施策と位置付けている「新庁舎建設」に向けては、基本設計から実施設計へと歩みを進めてまいります。基本設計の内容を市民に説明した上で、実施設計に向けたパブリックコメントを実施いたします。
物価高騰による建設費の上昇が続く中でも、様々な工夫を凝らしながら、必要な機能を確保しつつ、できる限りのコスト削減に取り組んでまいります。
また、人口減少と少子高齢化の進行により、医療提供体制を取り巻く環境は大きな転換期を迎えております。
このような状況を踏まえ、本市唯一の公的病院である筑後市立病院については、設立団体である市として、次期中期目標の策定等を通じ、喫緊の経営課題の解消に向け、病院とともに取り組んでまいります。
これまで申し上げました様々な政策・施策等を着実に実施するため、職員の働き方改革を進めつつ、効率的で機能的な組織づくりに取り組み、市民の皆様に開かれた市政運営を実現してまいります。
以上、令和8年度の市政運営について、私の基本的な考えを申し上げました。
この施政方針については、決して机上のものに終わらせることなく、「現場で実感できる成果」へと結び付けていくことが、私に課せられた責務であると認識しております。
市議会の皆様との真摯な議論、市民の皆様との対話を大切にしながら、変化の時代にあっても揺るがない、市民に信頼される市政運営に全力で取り組んでまいります。
今後とも、一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
(筑後市役所)
令和8年3月 第17回筑後市議会定例会
市政運営の方針演説より
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総務部 市長公室 秘書担当
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