ヒメイワダレ草による法面緑化について
筑後市クリーク対策協議会では、クリーク対策事業として、ヒメイワダレ草の植栽を推進しています。
ヒメイワダレ草を植栽した場所は、景観も良く、クリーク法面保護や草刈り作業の軽減につながっています。冬は、葉が枯れ落葉し、茎も茶褐色の枯れた状態になりますが、春になればまた緑になります。また、カーペット状に無数の白くて小さな花が、6月から9月頃まで長期間咲き、美しい景観が保てます。
法面を覆うまでは、こまめに雑草を除去する必要がありますが、覆ってしまえば、根が張りしっかり法面の保護をし、危険で重労働な草刈り作業も不要になり、手入れが簡単です。
中牟田行政区の例(平成22年5月植栽)
写 真 |
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【春から夏の状況】
白い花と緑の葉がとてもきれいです! 法面もしっかり保護し、草刈りは、侵入した雑草の抜き取り程度で、大丈夫です。 |
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【冬の状況】
冬は枯れた状態になりますが、春にはまた上の写真のようになります! |
ヒメイワダレ草の特徴とメリット
ヒメイワダレ草(学名:リッピア・カネスケンス)
クマツヅラ科の多年草
東南アジアから南米にかけての亜熱帯に自生
グランドカバープランツ(地被植物)の一種
道路・水路等の法面を始め様々な場所の緑化に適しています。
- 外来種ですが、種でなく、葡蔔茎(ホフクケイ)で伸びます。
- 草丈は 5cm~7cmと短い為、草刈りの心配がありません。
- 繁殖力が強く、他の雑草の抑制効果があります。
- 6月から9月にかけて小さな花が無数に咲きます。
- 水中では成長しないので、水田内及び水路内への侵入が殆どありません。
- 赤土(ph4.5以下)等特に地力が低い土壌以外、肥料は不要です。
- カメムシ等害虫の寄生性が極めて低く、斑点米の発生が最小限です。
- 根雪日数120日でも越冬し、北陸・東北地方でも実証済みです。
筑後市内のヒメイワダレ草植栽状況
- 平成22年度 中牟田行政区
- 平成23年度 久保行政区、下妻行政区、常用行政区、富安行政区
- 平成24年度 久保行政区、下富久行政区、中折地行政区、水田中行政区
- 平成25年度 久保行政区、島田行政区、下富久行政区
- 平成26年度 久保行政区、島田行政区、下富久行政区
上記は、筑後市クリーク対策協議会での実施行政区ですが、その他、国・県の事業や市の原材料支給により植栽をした行政区(野町行政区、井上行政区等)もあります。
植栽は梅雨前がオススメです!
下富久行政区の例(平成25年5月植栽)
写 真 | 成長記録 |
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H25.6.18撮影
地元の皆さんで、手際良く植栽作業されました! 植栽初期は水やりが必要です。白いシートは、雑草を抑制します。隙間から生えた雑草を抜き取ります。
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H25.7.22撮影
2ヶ月でこんなに繁殖しました! 全面を覆うまでは、こまめな雑草の抜き取りが重要です。
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H25.8.29撮影
3ヶ月で全面を覆い、白い花も満開です! ここまで覆えば、雑草も生えにくく、草刈りもかなり軽減されます。
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H25.9.26撮影
徐々に枯れてきましたが、また来春には 緑の葉になります! 来年からは、手入れも簡単です!
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