シリーズ いま人権・同和教育は
SNSと人権
インターネットの普及に伴い、その匿名性や情報発信の容易さから、SNS(インターネット上の交流サービス)などで子どもたちが犯罪やトラブルに巻き込まれ、被害に遭うなどの事案が発生しています。
海外で始まった SNS の利用規制
SNS による子どもたちの心身への影響が世界的に問題視される中、オーストラリア議会は、16 歳未満の SNS利用を禁止する法案を可決しました。これは SNS を介したいじめや性犯罪などの「有害な投稿」による影響から子どもを守るのが目的で、対策を講じなかった運営企業には罰金(最大約 50 億円)が科されます。
他にも、イギリスやアメリカの一部の州、カナダ、ノルウェーが SNS の利用規制や規制の検討を始めています。日本では、こども家庭庁がインターネット上の青少年保護に関する検討会を立ち上げ、今後、課題と論点の整理を行う予定です。
加害者にも被害者にもならないために
SNS の利用を規制する動きが世界的に広がっていますが、トラブルに巻き込まれないためには、インターネットの情報を正しく理解し、それを適切に判断・運用できる能力が必要です。
子どもたちが安全に安心してインターネットを利用するために、保護者がその特徴や様々なリスクについて理解しながら、子どもを見守ることが重要です。気軽な投稿で人を傷つけたり、傷つけられたりしないように、子どもと一緒にインターネットや SNSなどを利用する際のルールやマナーを話し合ってみませんか。