○筑後市美しい環境をつくる条例

平成6年3月30日

条例第14号

(目的)

第1条 この条例は、空き缶等及び吸い殻等のごみの散乱の防止並びに空き地等の適正な管理について、市、市民等、事業者、占有者等の責務及び必要な事項を定めることにより、地域の環境美化の促進及び美観の保護を行い、美しい環境をつくることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 空き缶等 空き缶、空き瓶その他飲料を収納していた容器をいう。

(2) 吸い殻等 たばこの吸い殻、チューインガムのかみかす、紙くずその他これらに類する空き缶等以外の物で、投棄されることによってごみの散乱の原因となるものをいう。

(3) 空き地等 市内に所在する宅地化された状態の土地で、現に人が使用していないもの又はこれに類する状態にあるものをいう。

(4) 市民等 市内に居住し、若しくは滞在し、又は通過する者をいう。

(5) 事業者 容器に収納する飲料を製造する者及び容器に収納した飲料を販売する者並びにたばこ及びチューインガムを製造し、又は販売する者をいう。

(6) 占有者等 土地の占有者、所有者又は管理者をいう。

(7) 雑草等 雑草、枯草及びかん木類をいう。

(8) 管理不全な状態 空き地等の状態が次のいずれかに該当する場合をいう。

 空き地等から繁茂した雑草等又は樹木が隣地又は道路にはみ出している状態

 空き地等から蚊、ハエその他の衛生害虫又は悪臭が発生している状態

 空き地等に廃棄物が投棄されている状態

 その他市民生活へ悪影響を及ぼすことが明らかであると市長が認める状態

(9) 回収容器 空き缶等を回収するための容器をいう。

(市の責務)

第3条 市は、第1条の目的を達成するため、筑後市廃棄物の処理及び清掃に関する条例(平成5年条例第18号)に基づくもののほか、空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止並びに空き地等の適正な管理に関する施策(以下「施策」という。)を策定し、これを実施する責務を有する。

(市民等の責務)

第4条 市民等は、空き缶等及び吸い殻等の心ない投棄が美しいまちづくりの障害となっていることを認識し、空き缶等及び吸い殻等を散乱させないため、家庭の外で自ら生じさせた空き缶等及び吸い殻等を持ち帰り、又は回収容器等に収容するよう努めるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者のうち、容器に収納した飲料(以下「容器飲料」という。)を製造する者は、空き缶等の散乱の防止のために消費者に対する啓発、再資源化の可能な容器への転換に努めるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

2 事業者のうち、容器飲料を販売する者は、容器飲料を販売する場所に回収容器を設け、空き缶等を散乱させないよう当該回収容器を適正に管理するよう努めるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

3 事業者のうち、たばこ及びチューインガムを製造し、又は販売する者は、吸い殻等の散乱の防止のために消費者に対する啓発に努めるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

(占有者等の責務)

第6条 占有者等は、その占有し、所有し、又は管理する土地に空き缶等及び吸い殻等を捨てられないようにするために必要な措置を講ずるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

(空き地等の適正な管理)

第7条 空き地等の占有者等は、当該空き地等が管理不全な状態にならないよう適切かつ良好に管理しなければならない。

(特定美観地域の指定)

第8条 市長は、特に環境美化の促進及び美観の保護を行い、空き缶等及び吸い殻等のごみ散乱を防止する必要があると認められる地域を特定美観地域として指定することができる。

2 市長は、前項の規定による指定をしたときは、これを告示するものとする。

(ごみ持ち帰り推奨区域の指定)

第9条 市長は、前条のうち市民等が自ら生じさせた空き缶等及び吸い殻等のごみの持ち帰りを推奨する一定の区域をごみ持ち帰り推奨区域として指定することができる。

2 市長は、前項の規定による指定をしたときは、これを告示するものとする。

(回収容器の設置及び管理)

第10条 容器飲料を自動販売機により販売する者(以下「自動販売業者」という。)は、当該自動販売機について、規則で定めるところにより、回収容器を設置するとともに、当該回収容器を適正に管理しなければならない。

(助言又は指導)

第11条 市長は、空き地等の占有者等が第7条の規定に違反して空き地等が管理不全な状態となっているときは、当該空き地等の占有者等に対し、雑草等の除去、ごみ処理その他の管理不全な状態の改善に必要な措置を講じるよう助言し、又は指導することができる。

2 市長は、自動販売業者が前条の規定に違反しているときは、当該自動販売業者に対し、回収容器を設置し、又はこれを適正に管理するよう助言し、又は指導することができる。

(勧告)

第12条 市長は、前条の規定による指導を行ったにもかかわらず、当該空き地等が管理不全な状態にあるとき又は回収容器の設置若しくは適正な管理がなされていないときは、当該指導を受けた者に対し、必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(公表)

第13条 市長は、前条の勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に従わないときは、次に掲げる事項を公表することができる。

(1) 勧告に従わない占有者等又は自動販売業者の住所及び氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地並びに名称及び代表者の氏名)

(2) 勧告の対象である空き地等又は自動販売機若しくは回収容器の所在地

(3) 当該勧告の内容

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が必要と認める事項

2 市長は、前項の規定による公表をしようとする場合には、あらかじめ当該公表に係る者の意見を聴かなければならない。

(立入調査)

第14条 市長は、必要があると認めるときは、空き缶等及び吸い殻等の散乱している土地、管理不全な状態となっている空き地等又は自動販売機若しくは回収容器の設置されている場所に立ち入り、必要な調査をすることができる。

2 前項の規定により立入調査をする職員は、当該職員であることを示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第1項に規定する立入調査の権限は、犯罪捜査のため認められたものと解釈してはならない。

(委任)

第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(適用上の注意)

第16条 この条例の適用に当たっては、市民等、事業者及び占有者等の権利を不当に侵害しないように留意し、空き缶等及び吸い殻等の不法投棄を禁じている法令に留意しなければならない。

この条例は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。

(平成9年3月31日条例第2号)

この条例は、平成9年4月1日から施行する。

(平成30年10月2日条例第40号)

この条例は、公布の日から施行する。

筑後市美しい環境をつくる条例

平成6年3月30日 条例第14号

(平成30年10月2日施行)