〜船小屋鉱泉場リニューアル〜
筑後市制施行70周年と船小屋鉱泉開湯200周年を機に進めていた船小屋鉱泉場改良工事が完了しました。
鉱泉場の壁やタイル等を補修して再塗装し、隣にあずまやを新築しました。
<船小屋鉱泉場の歴史>
船小屋の地名は、元禄2年(1689)、この地に久留米藩の護岸工事用の石船5艘が仕立てられ、収納小屋が設置されたことに由来します。かつて、この地でブクブクと噴き出す湧き水の上を飛ぶ雀がよく落ちたことから、「雀地獄」と呼ばれ恐れられていました。
文化年間(1804~1818)、長年の病気に苦しんだ老人が、人々の制止を聞かずこの水を浴び続けたところ、病気が楽になりました。これを受けて浴場を造ることになり、井戸を掘りましたが、作業員が炭酸ガスに当てられ長く作業ができない難工事となりました。犠牲者を出しながら進められた工事が文政7年(1824)に完成し、胃腸病や貧血症、糖尿病や痛風等に効果があることがわかり、戦争で傷ついた兵士の療養地に指定されるなど、県内外からたくさんの人が集まるようになりました。
現在の建物は、平成2年に福岡県内で開催された「とびうめ国体」に向けて、旧鉱泉場の隣に新築移転したものです。明治時代の派出所をモデルに、レトロ調な建物に造り変えられました。
開湯から200年が経過した現在も、船小屋鉱泉は脈々と噴き出し続け、たくさんの人が鉱泉を汲みに訪れています。
船小屋鉱泉場の豊富な炭酸泉は、鉄分が多いのも特徴の一つです。鉱泉場にはコップが置いてあり、無料で飲む事も、汲んで持ち帰る事も出来ます。この機会に、ぜひお越しください。