第6章 筑後市再犯防止推進計画 1. 計画策定の趣旨 全国の刑法犯の認知件数は、平成14年の285万4千件をピークに減少傾向にあります。 一方、刑法犯により検挙された再犯者の割合は、上昇傾向が続き、令和2年には49.1パーセントと5割近くに達しています。 罪を犯した人等の中には、貧困や疾病、障害、複雑な家庭環境など様々な生きづらさを抱える人もいます。 このような生きづらさを抱える人の課題に対応し、その再犯を防止するためには、更生保護に係る保護観察所、保護司、更生保護女性会の取組や活動だけでは、限界があります。 社会復帰後に地域社会で孤立させない「息の長い」支援等を行政や民間団体等が緊密に連携・協力して実施する必要があります。 平成28年12月に成立・施行された「再犯の防止等の推進に関する法律」において、再犯の防止等に関する施策を実施する等の責務が国だけでなく地方公共団体にもあることが明記されるとともに、地方再犯防止計画の策定が努力義務化されました。 これを受けて、国では平成29年12月に「再犯防止推進計画」を、福岡県では平成31年に「福岡県再犯防止推進計画」が策定されました。 本市においても、罪を犯した人等の円滑な社会復帰の支援や、犯罪や非行の未然防止に取り組むことにより、安心・安全な地域づくりを推進するため、「筑後市再犯防止推進計画」を策定することとしました。 2. 再犯の状況 福岡県の刑法犯再犯者数は増加傾向にあり、令和6年は3,784人、再犯者率は46.1パーセントとなっています。 筑後警察署管内(筑後市・大川市・大木町)の刑法犯検挙者数は、令和6年は115人ですが、そのうち刑法犯再犯者数は49人、刑法犯再犯者率は42.6パーセントとなっています。 福岡県の令和6年の刑法犯再犯者率46.1パーセントと比較すると低い値ではありますが、令和2年からの推移をみると、約4割から5割が再犯者であることが分かります。 3. 基本方針 罪を犯した人等が、多様化の進む社会において孤立することなく、再び社会を構成する一員として社会復帰をできるよう支援する必要があります。 市民の犯罪被害の防止と犯罪を起こさせないための取組により、誰もが安心・安全に生活できる筑後市の実現のため、国や福岡県、警察や民間団体等と連携しながら以下の重点課題に取り組みます。 (1)罪を犯した人に対する就労支援・住居の確保支援 (2)保健・医療・福祉サービス利用の促進等 (3)学校等と連携した修学支援 (4)罪を犯した人等の特性に応じた効果的な指導の実施等 (5)関係機関への支援と連携強化 (6)再犯防止に関する広報・啓発活動の推進 4.取組の内容 (1)取組の方針 罪を犯した人等が立ち直ろうとすることを支え、孤立することのないよう、再犯防止に向けた適切な支援が受けられる地域を構築していきます。 そして、誰もが社会の一員として尊重され支え合う地域共生社会の実現を目指します。 (2)取組の内容 ①市民や地域でできること ・罪を犯した人等の生きづらさの背景を理解し、立ち直りをあたたかく見守っていきましょう。 ・非行防止や犯罪予防啓発を目的とした、法務省の「社会を明るくする運動」を理解し、推進していきましょう。 ・保護司・更生保護女性会等の更生保護活動を理解し、支援していきましょう。 ②行政の主な取組 ・障害者就業・生活支援センター、ハローワーク等と連携し、幅広い就労支援に努めます。 ・地域で活動する保護司会、更生保護女性会、民生委員・児童委員、ボランティア団体、福祉サービス事業者、社会福祉協議会等と連携を密にして、罪を犯した人等の更生を支援します。 ・生活困窮者自立相談支援窓口において、住居の確保に向けた相談支援を行います。 ・罪を犯した人等のうち生活困窮者や医療及び福祉の支援が必要な人に対して、適切なサービスへつなげることができる体制づくりに努めます。 ・更生保護活動を行う保護司会の活動に対する支援を行います。 ・保護司会等と協力して「社会を明るくする運動」の推進を図るとともに、広報誌等による更生保護の啓発や保護司会等の民間ボランティア募集の呼びかけ等に努めます。 ・法務省矯正管区や保護観察所等の国の関係機関、福岡県、保護司会等の民間ボランティア団体との連携を図り、再犯防止の推進のため、必要な情報の収集等に努めます。